現在、アフィリエイト広告では様々なジャンルが展開されています。
そんな中で、取り組みが増えてきているのが「食品」ジャンルです。
みなさんは食品ジャンルがアフィリエイト広告でどのようなサイトに掲載されているかご存知でしょうか。
このコラムは食品を取り扱うEC担当者向けに、掲載されるメディアの特徴、食品ジャンルでのアフィリエイト広告成功の秘訣を紹介しています。
「自社ECの売上を伸ばしたい・認知度を上げたい」
「食品ジャンルでアフィリエイト広告の運用方法を知りたい」
といった方はぜひご覧ください。
食品ジャンルとアフィリエイト広告の関係性
アフィリエイト広告とは
アフィリエイト広告とは、WEB広告と言われるプロモーション方法の1種です。
メディア(=媒体、アフィリエイター)が作成したブログや比較サイト、SNSなどに掲載されている広告をクリックしたのち、広告主サイトのサービス・商品に対し申込み・購入といった特定のアクションを行うことで成果が発生します。広告主はその成果に応じてASP経由でメディアに報酬を支払う流れとなっています。
アフィリエイト広告は、「成果報酬型」で「第三者訴求」ができるインターネット広告です。
広告の表示やクリックではなく成果報酬型の課金形態となるため、コストをコントロールした運用が可能です。そのため知名度の高い大手企業のサービスから、リリースして間もない新サービスまで、幅広い広告主にとって導入しやすい広告といえます。
食品ジャンルにおけるアフィリエイト広告
アフィリエイト広告でも食品ジャンルは多くの広告主が参入しており、現在A8.netでは300件以上のプログラムを展開しています。また新規出稿のお問い合わせの内、2割近くが食品ジャンルの企業様となっています。これはジャンル全体で2番目に大きい比率です。(2022年9月時点)
また、食品ジャンルのプログラムには、1ヶ月で最大数千件規模の獲得数になるプログラムもあります。
獲得数が増える要因は、商品の需要期やリスティング広告出稿など様々ですが、さらに大きな下支えとなっているのは昨今のコロナ禍による巣ごもり消費のスタイルが定着したことも大きいと考えられます。食品を取り扱ったECサイトや宅配サービスの多くが売上を伸ばしています。
現在も私たちはコロナ禍の中で生活していますが、食品ジャンルが今後も堅実に獲得を続けていくことは想像に難くありません。
健康食品と一般食品の違い
アフィリエイト広告において、食品ジャンルは大きく「健康食品」「一般食品」の2つに分けられます。2つの違いを確認していきましょう。
健康食品(いわゆる健康食品)
実は「健康食品」と呼ばれるものには法律上の定義はなく、厚生労働省では「医薬品以外で経口的に摂取される、健康の維持・増進に特別に役立つことをうたって販売されたり、そのような効果を期待して摂られている食品全般」を指しています。
具体的な商品例として、青汁やローヤルゼリー、サプリなどが挙げられます。商品はLP(ランディングページ)と呼ばれる縦長のサイト構成で紹介されているケースが一般的です。
健康食品は単一商品でのプロモーションが多いため、「1件申込みにつき◯円」のように定額型と呼ばれる成果報酬の設定がよく見られます。定額型は安定した報酬を得られることからメディアに好まれる要素の1つとなっています。
医薬品以外の商品は、機能性や栄養成分の表示が可能な保健機能食品も含め、行政上の分類として「いわゆる健康食品」と呼ばれます。いわゆる健康食品は、「栄養補助食品」「健康補助食品」など複数の名称があります。
引用元 : 厚生労働省いわゆる「健康食品」のホームページ, (参照 2022-09-10)
保健機能食品以外のいわゆる健康食品は保健機能食品との線引きとして「これを食べるだけで痩せた」などの身体や身体機能に影響を与える機能を示すような表現は使用できないという点があるため、広告主、メディアともにWEBサイト上での紹介は十分注意が必要です。
※A8.netでは表現ルール周知を目的として、下記を始めとしたメディア向け解説ページの案内や、掲載内容のパトロールを行っています。
メディア向け解説ページ:守れていますか?薬機法にまつわる表現ルール
一般食品
一般食品とは、上記のいわゆる健康食品や保健機能食品に該当しない、通常の食品です。私たちが普段スーパーやコンビニなどで購入しているお弁当やお菓子などもこれらにあたります。
一般食品の場合、WEB上での販売はLPというよりも、いわゆるECサイトや通販サイトと呼ばれる形式で複数の商品をカートに入れて会計するケースが多く見られます。広告主によっては特定日にセールを行ったり、クーポンを配布したり、ECサイトの活用方法は様々です。
成果報酬の点では定率型と呼ばれる、「ユーザーの購入金額に対して◯%」という形で料率が適用される事が多いのも特徴です。購入金額に応じて成果報酬金額も変動するため、ユーザーの注文内容がメディアの収益性に直結しています。
食品ジャンルで主に掲載されるメディア
この章では食品ジャンルが掲載される主な掲載先メディアをご紹介します。
大手比較サイト
大手比較サイトは「おせち おすすめ」や「青汁 ランキング」のような、母数の多いキーワードでの検索結果で表示されることの多い比較サイトです。メディア事業として法人化して運営しているケースも珍しくありません。
大手比較サイト内では多岐なジャンルに渡って同様の比較記事を網羅しており、圧倒的な検索流入数が強みです。各商品の金額や特徴を紹介した記事から、実際に数十種類の商品を徹底的に試して比較した記事まで様々で、記事の見やすさと情報量に特化しています。
メディア側で独自の掲載条件や比較ポイントを設定していたり、専門家が監修して掲載内容を決定しているケースも多いため簡単ではありませんが、掲載できれば多くの集客が期待できます。
食品特化サイト
食品特化サイトとはその名の通り、特定のジャンルや商品など掲載分野を特化させたサイトです。
食品特化サイトでは個人でサイトを運営しているケースもよく見られます。食品ジャンルでの紹介においては、「味」という主観的な要素が重要になるため、メディアの嗜好に近いユーザーが集客されやすい傾向にあります。
大手比較サイトよりもターゲットユーザーを絞って記事を作成できるため「弁当 低カロリー 比較」のように一歩踏み込んだ軸での記事訴求が得意です。大手比較サイトよりも記事流入は少ないものの、検索ユーザーはすでにその食品に対しての興味関心が高まりつつあり、自身に合った商品を探しているため購買見込みの高い集客が期待できます。
自社商品のコンセプトや推し出したいキーワードと合致しているメディアがいればASP経由で連絡が繋がるケースもあるため、掲載交渉を行うのもよいでしょう。
ギフト系サイト
スイーツや高級食材などの食品はギフト系サイトに掲載されることもあります。
ギフト系サイトは結婚祝いや出産祝い、クリスマスなど特定のイベントに合わせたおすすめの商品を紹介するサイトで、主に贈答用の食品などが掲載されています。ギフト商品専門のサイトもあれば、女性向けの総合WEBメディアや雑誌出版社が運営しているサイトなどで紹介しているケースもあります。
全体的にサイトが見やすく整備されており、高級感のあるデザインとなっていることが多く見られます。サイトによってはプレゼントを渡す時期や予算などで商品を絞り込むこともできます。
商品の外装にこだわりがある、もしくはギフト用のラッピングが可能など、贈答向けの需要に対応できる場合は非常に相性がいいメディアと言えるでしょう。
SNSメディア
SNSメディアとはその名の通りSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)からの集客経路を主としたメディアを指します。
SNSメディアの中にも、先ほど紹介したようなギフト専門のアカウントや特定の食品に特化させたアカウントも見られますが、SNSメディアの場合画像や動画での訴求がメインとなるため、「SNS映え」する華やかな食品やインパクトのある食品が好相性です。SNSの投稿がきっかけで人気となったケースもよく見られます。
SNSメディアについては下記コラムで詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。
食品アフィリエイト成功の秘訣
最後に食品ジャンルでアフィリエイト広告を出稿する際の成功の秘訣をご紹介します。
メディアに体験してもらう
食品ジャンルに関してはまず実際に食べてもらうことが最も重要です。どれほど写真や紹介している文章が良くても、味が合わなければ継続して購入してもらうことは難しいでしょう。
ユーザーに商品の良さを伝えるためには、情報発信者であるメディアに実際に体験してもらうことが一番の近道です。アフィリエイト広告でメディアに商品を届ける方法は主に下記が挙げられます。
- セルフバック(自己アフィリエイト)メディアに掲載する
- 有力メディアへ商品提供を行う
- お試しクーポンを配布する
- メディア向けセミナーを開催する
- レビュー募集プログラム(A8.net独自サービス)に掲載する
※レビュー募集プログラムとは、A8.netがメディア会員向けにレビュー希望プログラムをまとめた特集ページです。詳しくは上記テキストリンクをご覧ください。
中でも特におすすめなのがセルフバックです。セルフバックはA8.netが提供している自己アフィリエイトサービスであり、メディア自身が実際にプログラムの商品やサービスを申し込むことで成果報酬を受け取る制度となっています。メディア会員はセルフバックサイトの中から購入したい商品を自由に選ぶことができます。
メディアは商品やサービスを通常より安く購入できるほか、広告主としてもメディアに商品認知させる事ができるため両者にメリットがあります。セルフバックをきっかけにメディア記事作成が進めば、掲載面の増加にも繋がります。
各施策の詳細については以下のページで解説しています。気になる方はぜひ合わせてご覧ください。
競合他社との違いを明確にする
メディアが新たに商品記事やコンテンツを作成する際、他社商品との違いはぜひ特筆したいポイントです。
特に大手比較サイトや食品特化型のサイトなどの場合、メディアは様々な他社商品を徹底的に調べていることも多いため、特徴の分かりにくいものは掲載されにくくなります。自社商品がどのような点でこだわっているのか、どんな特徴があるのかは明確にしておきましょう。
差別化ポイントを分析する際は3C分析(市場を顧客・競合・自社の3点から分析するフレームワーク)が役立ちます。
扱っている食材、価格、ターゲット層、冷蔵か冷凍か、調理方法は何になるのか、などでベンチマークする会社は変わります。例えば、同じ宅配弁当のプログラムでも以下のようにコンセプトが異なれば訴求内容も大きく変わってきます。
自社商品の特徴と競合他社の商品を洗い出し、明確な違いをアピールしていきましょう。
メディアにアピールする方法としてはLPやバナーなどのクリエイティブに追加したり、プログラムの紹介文に記載しておくことが一般的です。もしリソースがあれば、訴求別に複数のLPを用意するといった方法も効果的です。
需要期を逆算して施策を実行する
取り扱っている食品によっては特定の時期に差し掛かると需要が急激に伸びるケースがあります。季節的な需要であればある程度前兆が把握しやすいものの、特にバレンタインやクリスマスといった特定の日にちはよりピンポイントで売上が伸びていきます。
こうしたシーズン性のある商品では、需要期を逆算した動きが重要です。アフィリエイト広告では第三者訴求としてメディアが記事作成を行うため、例えば新商品をリリースするのであれば需要期に入る1ヶ月前にはメディアへの情報共有を行うなど、常に先手の施策を打っていきましょう。
また、広告主側のクリエイティブも需要期を意識した内容に変更しておくとメディア側から送客されたユーザーの離脱を防ぐことができます。1年中同じLPやバナーを使い回すのではなく、下記のような方法で適宜変更していきましょう。
- LPやバナーに季節感のあるデザインを入れる
- LP内に特集ページへのリンクを埋め込む(クリスマスやバレンタイン特集など)
- 通常の広告素材と需要期用の広告素材を別途用意する
- LPのファーストビュー(最初に目に入る範囲)に需要期商品を掲載する
LPの新規作成や全体的な改修はリソースも掛かる事が多いので、難しい場合はファーストビューの商品掲載順を変更するだけでもよいでしょう。
どれが人気商品か分かりやすくする
こちらも前述の需要期商品と近い部分になりますが、あらかじめメディアに人気商品は周知しておくことがおすすめです。
例えば取扱商品が複数あったり、味が何種類も用意されているものはメディアからすると何を紹介すべきかが分かりにくくなってしまいます。前提としてメディアはブログやサイトの収益化のためにアフィリエイト広告を実施しているため、メディアにはまず売れやすい商品を紹介し成果発生に繋げることで「これは稼げるプログラムだ」という成功体験をしてもらうことが重要です。
特に売れ行きが好調な商品はプログラムの紹介文やLPなどのクリエイティブに掲載しておくとよいでしょう。売上が伸びたメディアはさらに別商品の紹介などに広げてくれるはずです。
実際に掲載する場合は商品説明だけではなく、その商品がなぜ人気なのか、どのような点でユーザーに支持されているのかといった「お客様の声」も合わせて発信するとメディアも紹介しやすくなります。ぜひ試してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本コラムでは、「食品」のジャンルにスポットライトを当てて、アフィリエイト広告の運用方法を紹介させていただきました。
A8.netでは多くの食品メーカー様や卸売業者様にご登録いただいており、運用事例も含めたご紹介や、個別でのご相談も受け付けております。
まだ導入に迷っている、という方もぜひお気軽に資料請求ください。