転職アフィリエイトの市場規模や取り組む際のポイントを解説
転職アフィリエイトの仕組みは比較的シンプルです。メディア運営者は転職サイトや転職エージェントなどのサービスを紹介し、専用のリンクやバナーを経由して、ユーザーがサービスに新規会員登録することで報酬が発生します。
多くの転職アフィリエイトプログラムでは、実際の転職成立までは求められないため、初心者でも取り組みやすいのが特徴です。
転職ジャンルの市場規模
転職市場は年々拡大傾向にあり、それに伴い転職アフィリエイトの市場規模も拡大しています。
矢野経済研究所が発表した「デジタル人材関連サービス市場に関する調査を実施(2024年)」によると、デジタル人材関連サービス市場(デジタル人材育成・研修、デジタル人材派遣、デジタル人材紹介の3分野)の規模は着実に拡大しています。
年度 | 市場規模(億円) | 前年比増加量 |
---|---|---|
2019 | 9,090 | – |
2020 | 9,713 | 6.9% |
2021 | 10,606 | 9.2% |
2022 | 11,754 | 10.8% |
2023(見込み) | 12,720 | 8.2% |
2024(予測) | 13,555 | 6.6% |
2019年度の9,090億円から2022年度には1兆1,754億円へと成長し、2024年度には1兆3,555億円に達すると予測されています。
特に注目すべき点は、2021年度から2022年度にかけての成長率が10.8%と高い水準を記録していることです。
市場拡大の背景には、企業のDX推進やデジタル化への取り組みがあり、IT・デジタル技術を持つ人材への需要が高まっています。
特に、デジタル人材紹介サービス市場では、ITエンジニア職などの需給逼迫が続いており、多くの産業でデジタルシフトやDX推進に伴うIT投資が活発化しています。
そのため、転職サイトや転職エージェントへの登録を促進するアフィリエイトの需要増加にもつながると予想され、特に専門性の高いデジタル人材の転職支援に特化したコンテンツは高い成果が期待できます。
転職アフィリエイトで取り扱うプログラム
転職アフィリエイトプログラムには、主に転職サイト、転職エージェント、専門職向け転職サービスの3種類があります。
主な特徴や違いは以下の通りです。
転職サイト | 転職エージェント | 専門職向けサービス | |
---|---|---|---|
形態 | 情報掲載型 | 個別サポート型 | 両方の形態あり |
主な特徴 | 自己検索・応募 | コンサルタントによる支援 | 特定職種に特化 |
求人の範囲 | 幅広い業種・職種 | 幅広い業種・職種 | 専門分野に限定 |
転職サイトは、求人情報を掲載し、転職希望者が自ら検索して応募するタイプのサービスです。大手総合求人サイトから、ベンチャー企業特化型、特定業界に特化したものまで多様にあります。
一方、転職エージェントは、個別サポートを提供する人材紹介会社のサービスです。専門のコンサルタントが転職希望者に合った求人を紹介し、面接対策から条件交渉まで一貫してサポートします。
専門職向け転職サービスは、看護師や薬剤師、ITエンジニアなど、特定の職種に特化しています。転職サイトとエージェントの両方の形態があり、専門性の高い求人情報と細やかなサポートが特徴です。
転職アフィリエイトで押さえておきたいポイント
転職に関連する情報を網羅的に紹介する
転職アフィリエイトでターゲットとなるのは、当然ながら転職を考えている人です。
そのため、単にサービスを紹介するだけでなく、転職を検討している人の具体的な悩みに対して、網羅的に情報を発信することが重要です。
具体的な例を挙げると、以下のようなニーズを想定することができます。
⇒新しい業界の動向や必要な経験・スキルや、自分の経験やスキルが活かせるかを知りたい
⇒自己分析の方法、様々な職種の特徴や適性診断ツールの情報を求めている
⇒履歴書・職務経歴書の書き方、自己PRのポイント、業界別の志望動機の書き方などを知りたい
転職を検討している人の悩みは、転職プロセスのフェーズによって異なるため、ユーザーの各フェーズに合わせて適切なサービスを提案することが重要です。
例えば、転職を漠然と考え始めた初期段階のユーザーには、自己分析ツールや業界動向の情報が役立ちます。
一方、面接準備をしている段階のユーザーには、面接対策サービスや業界別の面接質問例の情報だけでなく、面接対策までしてくれる転職エージェントの情報があると良いでしょう。
業界・職種別でターゲット層を絞り込む
転職サイトや転職エージェントごとに、特定の業界や職種に強みを持つサービスがあります。また、ハイクラス転職や第二新卒向けなど、特定のニーズに特化したサービスも多く存在します。
例えば、以下のようにターゲット層を絞り込むことができます。
⇒技術スタック別の検索機能がある転職サイト
⇒年収1,000万円以上の求人や経営層向けのポジションを多く扱うエージェント
⇒未経験可の求人を豊富に取り揃えたサービス
また、特定の勤務地や労働条件(例:リモートワーク可能な求人)に焦点を当てるのも一つの方法です。ニッチな市場を狙うことで、差別化も図れます。
転職アフィリエイトの記事の書き方のポイント
転職サイトやエージェントの選び方の記事
前述した通り、転職サイトや転職エージェントによって特色があるため、各サービスの強み、弱みを客観的に分析し、比較表などを用いてわかりやすく紹介するのがおすすめです。
例えば、以下のような比較表を作成してみましょう。
サービス名 | A社 | B社 | C社 | D社 |
---|---|---|---|---|
特徴 | 総合型転職サイト | 業界特化型転職サイト | 転職エージェント | ハイクラス向けエージェント |
求人数 | 多い | 業界内で豊富 | 中程度 | 少ないが質が高い |
専門性 | 幅広い | 高い | 中程度 | 非常に高い |
サポート | 自己管理型 | 自己管理型 | 手厚い | 非常に手厚い |
適している人 | 幅広い選択肢を求める人 | 特定業界でのキャリアを目指す人 | きめ細かいサポートを求める人 | 管理職以上を目指す人 |
さらに転職エージェントの括りだけでも、細分化できるため、あらゆる角度から記事の作成ができます。
また、利用方法、登録から内定までの流れ、利用時の注意点だけでなく、実際の利用者の口コミや評判を紹介することで、より説得力のある内容になります。
転職経験を活かしたコンテンツ作成
個人で運営しているメディアで、転職アフィリエイトをする場合、自身の転職経験を記事にして「属人化」するのも重要です。
転職アフィリエイトのジャンルは競合が多く、個人で運営しているメディアだけでなく、企業が運営しているメディアと戦っていく必要があり、差別化をする必要があります。
そのため、重要となるのは、自身が経験した1次情報です。
例えば、転職を決意した理由、準備期間中に行ったこと、面接でのやりとり、内定後の交渉過程、転職後の環境の変化など、具体的な体験談を交えることで、リアリティのある情報を提供できます。
成功事例だけでなく、失敗事例やその教訓も共有することで、より有益な記事になるでしょう。
また、転職に成功するための具体的なアドバイスや、転職後のキャリアプランの立て方なども盛り込むのもおすすめです。