YouTubeにおける収益化の方法と仕組みや注意点についてを解説
YouTubeを活用して収益を得るためには、仕組みを理解することが重要です。
YouTubeに動画を投稿して収益を上げる主な手段は、YouTubeの収益化サービス「YouTubeパートナー プログラム」への参加か、アフィリエイト(成果報酬型広告)の活用の2通りです。
YouTubeパートナープログラムは、参加条件を満たす必要があるため、チャンネルを開設したばかりのYouTube初心者の方の場合、時間がかかる可能性があります。そのためアフィリエイトの活用もおすすめです。
本記事では、YouTubeにおける収益化の方法・仕組みや流れ、収益化するためのコツについて、詳しく解説します。
もくじ
YouTubeで収益化するための「YouTubeパートナー プログラム(YPP)」とは
YouTubeパートナープログラム(YPP)とは、動画配信者がYouTube上で収益を得るためのプログラムです。
様々な収益機能に加え、個別サポートやコピーライトマッチツールなどのサポート機能も利用できます。
YouTubeパートナー プログラムで収益化する方法
YouTubeパートナー プログラム(YPP)には、6つの機能があります。
また、各機能を利用するには、YouTubeが定める利用条件を満たす必要があります。
広告収益
YouTube上のコンテンツに広告を掲載することで、収益を得ることができます。
報酬は、動画の視聴回数や広告の表示回数・クリック数などに応じて発生します。
なお、掲載する広告は、動画配信者側が視聴者の年齢・性別・地域と趣味・関心によってカスタマイズすることが可能です。
報酬額はチャンネル登録者数や広告の表示回数によって変動します。
YouTube Premiumの収益
YouTube Premiumとは、広告なしで動画や音楽を視聴できる有料サービスです。
YouTube Premium ユーザーがコンテンツを視聴した場合、その利用料金の一部を報酬として受け取れます。
広告から得た報酬とは別に、YouTube Premiumで得られる報酬も合わせて獲得することができます。
グッズ宣伝・販売
YouTubeショッピングを利用した動画配信者のチャンネルでは、オリジナルグッズやブランド商品を宣伝・販売することができます。
また、YouTubeが選定した販売パートナーと連携してオリジナルグッズを作成することもできます。
また、宣伝したグッズが視聴者から購入されると報酬が発生します。
チャンネルメンバーシップ
視聴者が月額料金を払うことによって、動画配信者に報酬が発生する機能です。
メンバーとなった視聴者に向けて、限定動画や絵文字、メンバー用バッジなどの特典を設けることができます。
Super Chat と Super Stickers
YouTubeのライブ配信で利用できる投げ銭機能です。
視聴者が有料アイテムを購入してプレゼントすることで動画配信者に報酬が発生します。
有料アイテムの金額は100円〜50,000円(1視聴者の購入上限は1日50,000円)です。
動画配信者は、スーパーチャットの総額から消費税や手数料を差し引いた金額を収益として受け取ることができます。
Super Thanks
動画配信者が視聴者から感謝の気持ちを収益として受け取れる機能です。
視聴者は、いくつかの価格帯の中からアニメーションを購入し、動画上に表示させることが可能です。
また、購入者はコメント欄にカスタマイズをした投稿をすることもできます。
YouTubeパートナー プログラムで収益化するための条件
YouTubeパートナープログラム(YPP)に参加して収益化するには、まず以下の2つの要件を満たす必要があります。
- 参加前提条件
- 参加条件
参加条件を満たしていたとしても、前提条件が満たされていない場合は、申請することができません。
YouTube パートナー プログラムの参加に必要な前提条件
- YouTube のチャンネル収益化ポリシーに準拠している。
これらは YouTube における収益化の条件となる、一連のポリシーとガイドラインです。YouTube とのパートナー契約に同意する場合は、必ず遵守する必要があります。 - YouTube パートナー プログラムを利用可能な国や地域に居住している。
- チャンネルに有効なコミュニティ ガイドラインの違反警告がない。
- Google アカウントで 2 段階認証プロセスがオンになっている。
- YouTube の上級者向け機能の利用資格がある。
- チャンネルにリンクする有効な AdSense アカウントを1つ持っている。AdSense アカウントをまだお持ちでない場合は YouTube Studio でアカウントの設定を準備します(YouTube Studio では AdSense アカウントの新規作成のみを行います)
YouTubeパートナー プログラムの参加条件
次に、YouTubeパートナープログラム(YPP)に参加するための条件を満たす必要があります。
YouTubeは2023年6月中旬に、YPPに参加するクリエイターの裾野を拡大するために参加条件を変更しました。現在、以下の2つの参加条件があります。
通常の参加条件(すべての機能を利用可能)
- チャンネル登録者数が1,000人以上、かつ有効な公開動画の総再生時間が直近の12か月間で4,000時間以上
- チャンネル登録者数が1,000人以上、かつ有効な公開ショート動画の視聴回数が直近の90日間で1,000万回以上
※ショートフィードでのショート動画視聴による公開動画の総再生時間は、公開動画の総再生時間 4,000 時間の要件にはカウントされません。
拡大された参加条件(一部の機能のみ利用可能)
対象国のクリエイターは、以下のいずれかの条件を満たしている場合、拡大されたYPPに申し込むことができます。
- チャンネル登録者数が500人以上で、直近90日間にアップロードした有効な公開動画が3本以上、かつ直近12か月間の有効な公開動画の総再生時間が3,000時間以上
- チャンネル登録者数が500人以上で、直近90日間にアップロードした有効な公開動画が3本以上、かつ直近90日間の有効な公開ショート動画の視聴回数が300万回以上
下の表は、YouTubeパートナープログラムの各収益化機能とその詳細要件を比較したものです。
収益化機能 | チャンネル登録者数 | 最小公開動画数 | 最小再生時間/視聴回数 | 年齢制限 | 対象国/地域制限 | コンテンツ制限 |
チャンネルメンバーシップ | 500人以上 | 3本/90日 | 3,000時間/365日(長尺) または 300万回/90日(ショート) | 18歳以上 | あり | 子ども向けでない |
ショッピング(自分の商品) | 500人以上 | 3本/90日 | 3,000時間/365日(長尺) または 300万回/90日(ショート) | なし | なし | ・子ども向けでない ・ポリシー違反が少ない ・ヘイトスピーチ違反なし |
Super ChatとSuper Stickers | 500人以上 | 3本/90日 | 3,000時間/365日(長尺) または 300万回/90日(ショート) | 18歳以上 | あり | なし |
Super Thanks | 500人以上 | 3本/90日 | 3,000時間/365日(長尺) または 300万回/90日(ショート) | 18歳以上 | あり | なし |
広告収入 | 500人以上 | なし | 4,000時間/365日(長尺) または 1,000万回/90日(ショート) | 18歳以上* | あり | 広告掲載に適したコンテンツ |
YouTube Premium の収益 | 1,000人以上 | なし | 4,000時間/365日(長尺) または 1,000万回/90日(ショート) | なし | なし | なし |
ショッピング(他のブランドの商品) | 1,000人以上 | なし | 4,000時間/365日(長尺) または 1,000万回/90日(ショート) | なし | 韓国または米国のみ | 子ども向けでない |
*広告収入の年齢制限について:18歳以上である、または YouTube 向け AdSense 経由での支払いに対応可能な18歳以上の法的保護者がいる場合に利用可能
上記表の情報は概要を示すものであり、詳細な要件や最新の情報については、必ずYouTubeの公式ドキュメントを参照してください。
YouTubeパートナー プログラムでの参加条件を満たすために
YouTubeパートナー プログラム(YPP)の参加条件を満たすためには、チャンネル登録者数と、動画再生時間・視聴回数を増やすことが重要です。
チャンネル登録者数が増えれば、自然と再生時間・視聴回数は増加します。
チャンネルを開設したばかりで登録者数が少ない場合、ショート動画・切り抜き動画を投稿するのがおすすめです。
ショート動画であれば、視聴者の興味・関心に応じて自動的におすすめに表示される可能性があります。
チャンネル登録をしていない視聴者に表示されることで、チャンネル登録者を新たに獲得するチャンスが増えることでしょう。
アフィリエイトを活用したYouTubeでの収益化方法
YouTubeの動画を投稿する際、概要欄にアフィリエイト(成果報酬型広告)のリンクを掲載することで、収益を得ることができます。
YouTubeショートの場合であっても、動画概要欄を編集して、アフィリエイトリンクを掲載することが可能です。
概要欄のリンクから視聴者がサイトにアクセスし、商品やサービスを購入すると、成果が発生し、報酬を得ることができます。
なお、アフィリエイトなどの成果報酬型広告を利用する場合、必ずYouTubeへのリンク掲載を認めているASPを利用しましょう。
広告投稿の際は、テキストなどに「PR投稿」「PR」「広告投稿」等の文言を使って、広告投稿であることが明確にわかるようにする必要があります。
記事や写真、動画の投稿において、企業名やブランド名を明示するほか、「#PR」「プロモーションを含む」などと、記載する必要があります。
タグ付けの規定など広告案件の取り扱いに関しては、規約を必ず確認しましょう。
A8.netで取り扱っているアフィリエイト広告はYouTubeに掲載いただくこともできます。
詳細は「YouTubeを使ったアフィリエイトガイド」にてご確認ください。
収益化に向けたYouTubeチャンネル運営のポイント
YouTube パートナー プログラムへの参加や収益化を目指すためには、再生回数や視聴者数の増加、視聴者に概要欄に注目してもらうためのアクションが重要です。
定期的に動画を投稿する
チャンネルの認知度を上げるため、1日1本、1週間に1本など、動画投稿頻度の目安を設定しておくとよいでしょう。
動画編集に時間がかかってしまって投稿本数を増やせないようであれば、編集時間を省くことができるライブ配信がおすすめです。
また、通常の動画と比べて編集に時間が取られないショート動画の投稿でも、動画の本数を増やすことができます。
動画のサムネイルやタイトルを工夫する
動画の顔であるサムネイルやタイトルの工夫も大切です。
チャンネル登録をしていなくても、おすすめ動画として表示されたサムネイルに興味を持って、動画を視聴してくれる場合があります。
また、視聴者が動画を検索した際の検索結果に表示されるように、動画の概要欄に動画に関連する内容のキーワードをハッシュタグ(#)で記載しておくとよいでしょう。
最初の5秒を意識して離脱を防ぐ(YouTubeショートの場合)
YouTubeショート動画の場合、視聴者の注目を瞬時に集めることが非常に重要です。
スワイプ機能があり、簡単に次の動画へ移動できるため、最初の数秒で興味を引くことができなければ、視聴者はすぐに別の動画へ移ってしまうためです。
そのため、冒頭の5秒間に特に注力し、視聴者の興味を強く引く動画構成にしましょう。
動画の概要欄への導線づくりを心がける
広告投稿の場合、視聴者に概要欄を見てもらうための工夫が必要です。
動画内で商品を紹介する理由を伝えたり、具体的な説明やレビュー行ったりすることはもちろんですが、動画の最後に概要欄をチェックしてくれるように呼び掛けるなど、注意を促すとよいでしょう。
また、概要欄には、ただ広告リンクを掲載するだけでなく、動画の内容を補足する文章を記載し、視聴者にとって有益な概要欄にすることを心がけましょう。
動画内にCTAを作る
動画内にCTAを作るのもチャンネル登録者数を増やすための1つの方法です。
概要欄に掲載するリンクもCTAに当たるほか、YouTubeの動画再生中に表示させるリンク(カード)、動画最後に追加できる終了動画のチャンネル登録用リンクやおすすめ動画へのリンクなどがCTAに該当します。
動画の視聴と同時にリンクが表示されることで視聴者の導線を確保したり、動画の終了画面にCTAを設けてチャンネル登録を促したりすると、登録者、再生数、視聴時間の増加が期待できます。
YouTubeの外部リンクの規約の注意点
YouTubeの外部リンクの規約には、いくつかの注意点があります。
まず、アフィリエイトについて、YouTubeでのアフィリエイト自体は禁止されていませんが、アフィリエイトのみを目的としたチャンネルや大量の投稿はスパムとみなされる可能性があります。
また、動画の概要欄にアフィリエイトリンクを記載することは一般的に許可されていますが、動画中やYouTubeのリンクカード等を利用してアフィリエイトリンクを貼ることは認められていません。
ですので、動画内にアフィリエイトリンクを掲載しないこと、アフィリエイトリンク目的の動画を大量に投稿しないことが重要です。
外部リンクの扱いについては、YouTubeのコミュニティガイドラインに違反する場合、形式を問わず投稿が禁止されています。
以下のような外部リンクはYouTubeのコンテンツポリシーに違反するため掲載しないようにしましょう。
- ポルノサイト
- マルウェアをインストールするウェブサイトやアプリ
- フィッシングを目的としたウェブサイトやアプリ
- 有料コンテンツへの不正アクセスを提供するサイト
- テロ組織への寄付や勧誘を促すウェブサイト
- 児童への性的虐待の画像(CSAI)を含むサイト
- 規制対象商品を販売するサイト
- ヘイトや嫌がらせに関するポリシーに違反するコンテンツ
- 暴力行為を促すコンテンツ
- COVID-19に関する誤った医学情報を拡散するコンテンツ
- 民主的プロセスを妨害するなど、深刻な危害を及ぼす可能性のある誤解を招くコンテンツ
参考元:YouTubeヘルプ「外部リンクに関するポリシー」
規制に違反した場合、コンテンツの削除や警告が行われ、繰り返しの違反や悪質な違反はチャンネルの停止につながる可能性があります。
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