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Webサイトのデザインは身だしなみ。見やすさへのこだわりは信頼獲得とモチベーションアップのため

先輩メディア:あにゃさん

食材宅配サービスの選び方

システムエンジニア、Webサイト制作会社勤務を経て、子育て中の在宅ワークとして2017年にサイト運営をスタート。20~30代の主婦層や子育て世代に向けて、複数のサイトで家事や育児に役立つ情報を発信している。A8.netの2017年サイトコンテストで新人賞、2018年は総合賞3位を獲得。

・運営サイト

サイトへ広告掲載をするうえで、情報を裏取りしたり、ユーザーの求めるキーワードでわかりやすい記事を書いたりと、質の高い記事を提供するのは当たり前。競合と差をつけるには、記事以外にも“勝てる”ポイントが必要でしょう。

今回お話を伺った先輩メディア、あにゃさんは、デザインにこだわってユーザーの信頼獲得や競合との差別化に取り組んでいます。システムエンジニア、Webサイト制作会社勤務の経験を生かして運営するサイトは、かわいらしく見やすいデザインを心がけているとのこと。A8.netのサイトコンテストでもターゲットに合わせたアイコンやわかりやすさ、独自性の高いコンテンツが評価されています。

過去に制作したサイト数は30以上

 

サイトを立ち上げたきっかけを教えていただけますか?

子育てをしながら在宅でできる仕事がしたいと思っていたとき、同僚からアフィリエイトの存在を教えてもらったことがきっかけですね。元々、エンジニアとして業務システムの開発をしたり、Webサイト制作会社でデザインを担当したりしていたので、サイト立ち上げに対する心理的ハードルは低く、2017年の春ごろにサイト運営を始めることにしました。

サイト制作のご経験があったんですね。サイトの運営は最初から順調でしたか?

実は、今までに30サイト以上立ち上げて、そのほとんどを潰しているんです。成果が出なかったり、記事を書くことが辛くなったりして消したサイトはいくつもあります。その中で「食材宅配サービスの選び方」と「フォトブックずかん」の2サイトが伸びていった状況です。

 

食材宅配サービスの選び方
フォトブックずかん

 

試行錯誤を繰り返して成果が出ている状況ですね。サイトはどのように運営されていますか?

情報収集から記事の執筆まで基本的に一人で担当していますが、外注している部分もあります。例えば、「フォトブックずかん」では、年賀状など季節によって需要が伸びる商品を扱っているので、イレギュラーで稼働量が増えるときは、妹に記事の執筆を手伝ってもらうこともあります。昔はイラストも自作していたのですが、いまはイラストレーターさんにお願いしています。

デザインにこだわるとユーザーの信頼度が上がり、競合と差別化できる

 

サイト運営をされるうえで、こだわっていることは何ですか?

デザインにはこだわっています。もちろん、内容のしっかりとした記事を書くことは大前提です。ただ、「フォトブック おすすめ」など競合の多いキーワードを狙いに行くときは、テキストやコンテンツの質以外でも勝負できる場所を持っていたほうがいいと思っていて、サイトの見せ方には気を配っています。

デザインにこだわる理由を教えてください。

サイト運営において、「ユーザーの信頼を獲得する」「競合と差別化する」「自分が愛着を持てるサイトをつくる」という3つの軸を持っていて、それを満たすためにデザインが必要だと考えています。

なぜデザインがユーザーの信頼獲得につながると考えているのですか?

私は、Webサイトのデザインを身だしなみととらえていて、整えることでユーザーの信頼獲得につながると思ったんです。たとえば、良いことを話している人でも髪がボサボサで清潔感がない服装だと、話が頭に入ってこなかったり、本当に信頼できるのか疑問に思ったりすることがあります。なので、ユーザーに第一印象で怪しいサイトだと思われてないように、あまりごちゃごちゃしたデザインにならないように気をつけています。

競合との差別化において、デザインに着目したのはなぜでしょう?

サイト運営を始めた数年前は、記事の質だけに比重を置いたサイトが多くて、掲載している画像も粗いし、デザインにこだわるサイトが少ないという印象だったからです。前職のWebサイト制作会社でデザインまわりを担当していたこともあって、競合と差別化するならデザインがポイントになると思いました。

では、「自分が愛着を持てるサイト」を目指すのは、どのような意図がありますか?

サイト運営を継続するモチベーションのためです。広告で収益を出すには、記事を更新し続ける必要があるので、そのモチベーションを保つには自分が見たいと思えるサイトをつくって、愛着を持つことが大切だと思いました。自分で見たくないサイトを作っても、100記事書くモチベーションはわかないので。

愛着がわくサイトづくりのために自作したイラスト
引用:食材宅配サービスの選び方

 

理想のイラストを依頼するカギは発注方法にアリ!

 

では、具体的にどのようなポイントに気をつけてサイトをデザインしているのでしょうか?

「見やすさ」を重視しています。とりたてて華美にするわけではなく、サイト全体の配色や文章の配置を整えたり、豊富な写真で視覚的な情報を増やしたり、一覧性の高い表をつくったりと、ユーザーがストレスなく読めるようなサイト作り心がけていますね。

デザインのプロではないので見やすさの判断基準は主観になってしまうのですが、自分なりにそのサイトの世界観みたいなものを決めて、それに合った写真・イラスト・バナーを用意することには手を抜きません。サイトのターゲットは自分と同じような20~30代の主婦層、子育て世代を想定しているので、自分が良いなと思うものをデザインに反映しています。

イラストの制作は具体的にどのように進めていますか?

キャラクター系のイラストは「ココナラ 」を通じて、イラストレーターさんに依頼しています。納品してもらったイラストに、PhotoshopやIllustratorを使って文字やフリー素材、写真を組み合わせてバナーや表を作る作業は自分で行っています。Photoshopは仕事で使った経験があり、Illustratorは本を読んで勉強しながら操作しています。

サイトに掲載したいイラストのイメージをイラストレーターの方に思い通り伝えることは難しいと思います。依頼の仕方で何か工夫されていますか?

イメージに近いフリーイラスト素材に、テキスト説明を付け加えて指示書を送っています。たとえば、七五三のイラストを使いたいとき、フリー素材でイメージに近いポーズのイラストがあったのですが、千歳飴の形を変更したかったので、その旨をイラストに具体的に記載して依頼するという発注の仕方です。この方法だと、思い描くイメージをイラストレーターさんときちんと共有できるので、ラフや納品の段階でそこまで大きな修正をお願いすることにはなりません。

サイト運営初心者はデザインのこだわりすぎに要注意

 

他にこだわっているポイントはありますか?

まず写真ですね。たとえば、ECサイトでは写真の点数が少なくて「もう少し違う角度から見たいのに」などと思うことがよくあるので、自分のサイトでは商品のいろいろな面を見せられるように意識して撮影しています。特に「フォトブックずかん」では、フォトブックのサイズ感やデザイン、質感などを知りたいユーザーは多いので、写真を複数枚掲載するようにしています。ただ、写真の枚数が多いとサイトが重くなるので、1枚当たりのサイズは200~500KB以内と決めています。

写真は晴れた日に自然光が入る場所で、ミラーレスカメラで撮影しています。きれいに撮れていれば、200KB程度に圧縮してサイトで見たとき、見栄えが悪くなりません。

他には、表を見やすくするために自分なりのルールを設けています。パソコンでもスマートフォンでも一覧で読めるようにしたいので、横長の表は作りません。横長にすると、スマホで見るときに、横スクロールするのが不便なので。表が6行以上になってしまうときは2つに分けて縦に並べたり、6行以内に収まるように比較対象を5つに絞ったりしています。

 

比較するPhotobookを5つずつ、2つの表に分けている(記事内では縦に配列)
引用:フォトブックずかん

 

バナーも自作されているとのことでしたが、気をつけているポイントはありますか?

ユーザーの目を引くように、フォントは目立つものを選んで使っています。読みやすさやフォント自体のバランス、画面上での表示のされ方などを見て、どのフォントを使うか決めています。デザイン関係の知識は、書店にある関連書籍を片っ端から買って、読んでインプットしました。フォントだけでなく、色彩関係やデザインのパターンなども書籍から知識を学びましたね。

記事を更新しながら、デザインの知識を学ぶ時間を確保するのは大変だと思います。サイト運営初心者の方がデザインに取り組むには、まず何から入ればいいでしょうか?

サイト運営初心者の方は知識をためることに注力するより、プロが作った企業の公式サイトや検索結果に上位表示されているサイトを参考にして、気に入ったポイントを自分のサイトに取り入れてみるといいと思います。

私も好きなテイストのサイトをブックマークして色使いやバナー作成の参考にして、アウトプットに役立てています。その結果、メディア運営をしている仲間にサイトが見やすいとほめられたり、A8.netのコンテストで賞をもらえたりと評価につながっています。ただ、まず記事が大事なので最初からデザインばかりに気を取られないように注意してほしいですね。