Vol.1-2 Webサイト収益化のための具体的な記事の書き方
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先輩メディア:今井 和人さん
こんにちは。株式会社PLUSの今井和人です。
2006年に副業にてアフィリエイトを開始し、2009年に法人化。現在、脱毛やAGAなど様々なジャンルのメディアを運営しています。
サイトへ訪れた方に少しでも価値を提供出来るメディア運営を心がけ、広告と情報を融合させた新しいWebメディアの形を作りたいと考えています。検索エンジンからの集客を主にしたサイト作りが得意です。
Webサイトを収益化するためには、まず「稼げる記事」でサイトを構成する必要があります。では、どのような記事を作成すれば稼げるのか、具体的に解説していきます。
稼げる記事を作成する手順
稼げる記事というのは、商品が詳しく説明されているだけの記事や、文章が上手いだけの記事ではありません。
使ってみた商品の体験レビューなどをひたすら掲載し、商品紹介をしていく記事でもありません。
私たちが作成するサイトに訪れてくれるユーザーは、何かについて「悩んでいる」「知りたい」「解決したい」という様々な欲求を持っています。
そのため、ユーザーが求めているのはどんな情報なのかを明確に言語化し、その答えを分かりやすく提示してあげられると、「検索意図にマッチした、稼げる記事」ができます。
検索意図にマッチしているかどうかを意識すると、1記事あたりの作業時間の配分はおそらく以下のようになるはずです。
キーワード候補の出し方
記事作成の第1ステップは、「記事のテーマ=集客キーワード(ユーザーの検索意図)」を決めることです。
記事のテーマと集客キーワードがミスマッチを起こしたまま執筆を続けてしまうと、以降の作業にズレや間違いが生じ、最悪の場合は記事を丸ごと書き直すことになります。
ユーザーの検索意図を探る方法
記事のテーマと構成を決める際、競合サイトをチェックするのと同時に、検索したキーワードの関連キーワードを見ることをマストにしてください。
関連キーワードとは、検索したキーワードに関連している、候補キーワードのことです。
「関連キーワードを見る」というのは、関連キーワードを記事作成のキーワードに利用してサイトを作りましょうという話ではなく、関連キーワードを整理することでユーザーの検索意図を探るためです。
関連キーワードを拾う
例として、GoogleまたはYahoo!で「毛穴ケア」と検索してみます。
googleの場合
※Googleの関連キーワードは、検索結果画面の下部に表示されます。
yahooの場合
※Yahoo!の関連キーワードは、検索結果画面の上部または下部に表示されます。
上記のように「毛穴ケア」に関連する検索キーワードが出てきます。そして、さらにこれらの関連キーワードをひとつずつチェックしていきます。
GoogleとYahoo!は、どちらを利用しても同じようにチェックすることができます。
また、GoogleとYahoo!では出てくる関連キーワードが違う場合があるので、必ず両方を検索しましょう。
※関連する検索キーワードは、2018年10月現在のものです。
次に、似たような意味合いを持つ関連キーワードをいくつかのグループに振り分けて、カテゴリーごとに分類していきます。
関連キーワードは多数ありますが、このようにカテゴリー分けをすることで、おおよそ4つ~8つの意図ごとのグループに分けることができ、サイト設計の軸にすることができます。
この作業で把握したいのは、単語の組み合わせなどではなく、各キーワードにはどんな検索意図があるのか?ということです。
キーワードだけではなく、その裏に隠されている検索意図を探るのです。
●関連キーワードをカテゴリー分け
「毛穴ケア 鼻」「毛穴ケア 頬」
↓
「毛穴ケア 洗顔」「毛穴ケア ピーリング」
「毛穴 クレンジング」
↓
「たるみ毛穴」「つまり毛穴」
「毛穴の開き」「毛穴の黒ずみ」
↓
※参考例のため割愛していますが、本番ではすべての関連キーワードを対象にします。
カテゴリー分けした関連キーワードを元に、検索する人が何を知りたがっているのかを整理すると、
以下のように目的別のカテゴリーが出来上がります。
鼻などの特定部位の毛穴が気になっている人
鼻や頬など顔の部位に関する悩みの解決方法を知りたい
洗顔・クレンジング・ピーリングなどの毛穴ケア商品の
口コミや評判を知りたい人
毛穴ケア方法には、洗顔、クレンジング、ピーリングのどれが良いのか?
おすすめ、人気商品が知りたい人
毛穴ケアに使うおすすめの商品は何か?
たるみ、つまり、黒ずみといった具体的な毛穴の悩みがある人
毛穴の種類は、たるみ毛穴なのか?黒ずみで悩んでいるのか?
各カテゴリーで目的が違うため、当然記事もそれに合わせたコンテンツにする必要があります。
これが、関連キーワードから検索意図を探る作業です。
キーワード選定の幅を広げる方法
検索意図の調査をしていると、検索されるキーワードの予測がすぐにできるようになってきます。
しかし、それだけでキーワード選定を終えてしまうと、自分の頭では思いつかなかないキーワードを取りこぼしてしまいます。
そうならないためにキーワード候補を広げる手順も踏むようにしてください。
例として、「どろあわわ」を売りたいサイトの記事を作成するとします。
作業内容は、「どろあわわ」の公式サイトやクライアントLPにある単語を一つずつチェックすることです。
例えば、以前のどろあわわのLPには、「泥洗顔」という表記がありました。(現在は「ほぐし洗顔」と表記されています)
どろあわわの広告主LP
これは、どろあわわ特有の表現なのか、それとも洗顔石鹸業界ではよく表現される単語なのかが分からないため、まずGoogleで検索してみます。そうすると、
といったキーワードが関連キーワードに出てきます。
次に、例えばですが、「泥洗顔 毛穴」「泥洗顔料おすすめ」の2つキーワードを組み合わせてみます。
そうすると、毛穴の汚れを泥洗顔でなくしたいと考えているユーザーが、商品を購入してくれるかも?という想定ができるので、「ページタイトル:泥洗顔料のおすすめは?毛穴汚れに悩んでいる人へ」という記事でどろあわわを紹介することができます。
この画像の「もちもち泡」という単語を検索してみます。
泡洗顔とは、洗顔石鹸ユーザーはよく使う単語なのか?それとも商品名なのか?どういう時に使う検索ワードなのか?
このような疑問を持ちつつ、「泡洗顔」で検索。
得た情報はメモしますが、もしも作成するサイトからはかけ離れたキーワードに辿り着いた場合は、候補外としても大丈夫です。
- 公式サイト、クライアントLPのキーワードチェックのポイントは、1単語で検索することです。
「こんなキーワードの検索なんてないだろう」という 思い込みはやめて、気になる単語や表現があれば全て検索しましょう。
実際にこの作業をやるとわかるのですが、「洗顔」とだけ検索しても、「泥洗顔」や「泡洗顔」というキーワードは出てきません。
自分の頭では思いつかないキーワードを、公式サイトやクライアントLPの中から拾ってチェックすることで、キーワードは無限に広がります。
キーワード調査は最後までやり通すこと
関連キーワードチェックしていると「あれ?紹介する商品選びを間違ったかな?」と思うことがよくあります。
例えば、「毛穴ケアというキーワードで集客し、洗顔石鹸をおすすめする記事にしたかったけれど、いざ調査してみると洗顔石鹸よりも美顔器の方が需要は高そうだった」というような状況です。
そう思ったらキーワードや商品を調べ直せば良いだけですし、次に毛穴ケアで美顔器をおすすめする別のサイトを作れば良いだけのことです。
「あれ?」と思った時点で作業を止めてしまうと、いつまでも稼げるサイトは完成しません。
一度そのジャンルを深掘りしてしまえば、深い知識で2サイト目の作成ができるため調査時間はうんと減るはずです。
ですので、はじめに決定したジャンルで最後まで作業をやり切ってください。
キーワードの検索意図にマッチする記事の書き方
記事のテーマ(=集客キーワード)候補となるキーワードを拾い終わったら、あとは一つの意図に対して一記事ずつ作成をしていきます。
記事を書く際に、入口(集客キーワード)と出口(販売ページへの広告リンクなど)を最初に決めて、その間を見出しで繋げます。
例えば、以下の情報を探しているユーザーの場合、
= 鼻などの特定部位の毛穴が気になっている人
このユーザーは一体何を解決したくて、どのような記事の内容であれば納得して「どろあわわ」を購入するに至るか、一連の流れをストーリー仕立てに想像してみます。
解決・購入までの例
1.ユーザーは、普段から毛穴の黒ずみが気になっている。
特に鼻と頬は、化粧でカバーをしても時間が経つと落ち、すぐに黒いブツブツの毛穴が目立ってしまうことに悩んでいた。
2.情報を求め検索
3.色々な方法があることが分かる 解決ポイント!
4.さらに検索
5.購入を決める 解決ポイント!
ユーザーの気持ちの変化をストーリーにした時、悩み事が解決するポイントを決めて、そこで1記事を作成します。上記の例では、③と⑤に解決ポイントを置きました。
したがって、このストーリーでは下記の2記事を作成することで、ユーザーが納得してどろあわわを購入することができると仮定します。
③の解決ポイント
たくさんある毛穴ケア方法の中でも、洗顔で黒ずみをケアする方法で1記事作成します。
「洗顔料で鼻や頬の毛穴をケアする方法」だけではなく、「毛穴ケアに適切な洗顔方法」も有益な情報として組み込む記事にするのが大切です。
⑤の解決ポイント
鼻や頬の毛穴ケアに向いている洗顔料の中でも、「どろあわわ」がおすすめだと伝える1記事を作成します。なぜ毛穴ケアに「どろあわわ」がおすすめなのか、その理由も必ず組み込みます。
大体の流れができれば、テーマに沿うような見出しを作成し、文章を書いていきます。
記事作成の手順
- ユーザーの悩みに回答するページタイトル(=入り口)を考える。
- 上記と同時に記事の結論(=出口)を考える。
- 入り口から出口までの間を埋める見出しを構成する。
- 見出し内の文章を書く。
作業時間配分の目安は、1~3までの作業が7割で、4の作業が3割程度です。
こんなタイトルのサイトだったら見てみたい、こんなことが書いてあったら読んでみたい……というように、
ユーザー側の立場になった時の気持ちを想像しながら、構成を組み立ててみてください。
タイトルや見出しは、はじめに決めたものを後で変更しても問題ありません。
「なぜこのタイトルにしたのか?」という理由だけ抑えていればOKです。
検索意図にマッチしない記事とは
たくさんキーワード候補を拾ってきても、検索意図とマッチしない記事構成を立てると、ユーザーにとっては意味のない記事になってしまいます。
そもそも検索意図とマッチしない記事は、検索結果に上位表示することができません。
例えば、「毛穴ケアができるピーリングや、黒ずみを解消する方法を探している人」に向けて、洗顔石鹸である「どろあわわ」を訴求しても、その人の心は動かせません。
このユーザーの欲求は、「毛穴ケアにおすすめのピーリングが知りたい」、「毛穴の黒ずみの解消方法が読みたい」なので、洗顔石鹸をおすすめされても的外れなのです。
これが、検索意図とコンテンツのミスマッチです。
Webサイトを作成する際、全てのページに広告を掲載したくなりますが、上記の例のように、
全ての集客キーワードで商品が売れるわけではありません。ユーザーは無意識のうちに目的を持って検索をしています。
みなさんが検索するときも、検索エンジンを利用し情報を得るために検索するキーワードと、
商品を購入するために検索するキーワードは違うはずです。
つまり、
- 広告を掲載するページ(広告を掲載できる集客キーワード)
- 情報を提供するページ(広告を掲載してもミスマッチの集客キーワード)
これらをキーワード選定の時点で見極め、各ページの役割を決める必要があるのです。
作成者が把握するのはキーワードに隠れた目的
記事作成における作業時間のほとんどはキーワード調査に費やすことになりますが、単純にキーワード調査作業をひたすら行えば良いというわけではありません。
自分の紹介したい商品(今回で言えば「どろあわわ」) を買う目的はどこか?を、キーワード調査の中で発見することが大事です。
検索キーワードの中からユーザーの意図と買う目的を憶測し、記事作成を検討した例
検索キーワード | 「毛穴ケア おすすめ」「毛穴 黒ずみ ケア おすすめ」など |
---|---|
ユーザーの意図 | 毛穴ケアの商品を買いたい |
記事作成の検討 | 洗顔石鹸だろうけど、何でも良い?化粧品、美顔器の方かも。 |
検索キーワード | 「洗顔石鹸 無添加」「洗顔石鹸 肌に優しい」など |
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ユーザーの意図 | 無添加の洗顔石鹸が欲しい |
記事作成の検討 | 無添加の洗顔石鹸は他にも●●があるから比較して提案かな? |
検索キーワード | 「鼻 黒ずみ 改善」「黒ずみ 鼻 ケア」「鼻 黒いブツブツ 取り方」など |
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ユーザーの意図 | 鼻の黒ずみを解消したい |
記事作成の検討 | 黒ずみ解消のためにまずは洗顔石鹸を使おう提案しよう。 |
検索キーワード | 「洗顔石鹸 おすすめ」「洗顔石鹸 人気ランキング」「洗顔石鹸 売れ筋」など |
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ユーザーの意図 | とにかく売れている洗顔石鹸が欲しい |
記事作成の検討 | 売れている洗顔石鹸だから、何万個売れていますと提案しよう。 |
検索キーワード | 「石鹸 泡パック」「泡パック洗顔」など |
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ユーザーの意図 | 泡パック出来る石鹸が欲しい |
記事作成の検討 | 泡パックを押している石鹸は△△だからそっちかな? |
というように、ユーザーの目的と作成側のコンテンツをマッチさせておけば、目的に合った記事作成ができるので、スピードアップが図れます。
また、すべての記事で商品を紹介するのではなく、情報を提供するだけの記事も必要になるはずです。
稼げる=アクセス数ではない!たった一人の心を動かせるかどうか
サイト設計や記事作成をする時に、キーワード選定のスキルは必ず求められます。
しかし、稼げないと考えている方の中には、このキーワード選定が苦手な方が多くいるように思います。
また、キーワード選びに悩む人は、記事を作成する前から「そのキーワードでアクセスはあるのか?」という点に着目しがちです。
サイトを作成すれば思いがけないアクセスは必ずありますし、作成前に気にするところではありません。
アクセス数をいくら集めようが、誰に向けたサイトなのか?をしっかりと決めていなければ、商品は売れないですし、稼げません。
画面に向かって記事を読むユーザーはたった一人です。そのユーザーが自分の友人なら、
画面の中から何と言ってアドバイスしてあげるのか。たった一人の心を動かすことができれば、
少ないアクセスだろうが、月に数万円を稼ぐサイトを生み出せるのです。
やってみないことには、どんなキーワードでアクセスがあるのかは、正直わかりません。
その基準の一つとして、実際に検索されているキーワードなのかどうかを把握するため、関連ワードに着目してみてください。
検索数のボリュームは、意識する必要はありません。
作業チェック表(最終確認)
ここでは、これまでの作業の最終確認です。
- これからあなたが売っていくプログラムを1つ決定する!
- 公式サイトやプログラム詳細などの情報からどのジャンルで一押しとするか決める!
- 2で決めた同ジャンルのプログラムもしっかりと調べる!
- 同ジャンルのプログラムと比べ、自分が紹介するプログラムの優位性を見つける!
- 実際にそのジャンルで検索エンジンを利用して、検索意図を把握する!
- 同ジャンルで拾ってきたプログラムは細分化して、プログラムをそれぞれ分ける!
- 紹介する商品以外、広告掲載していない商品からもキーワード候補を得る!
- 検索キーワードは、その商品を知らない人へ伝えるための言葉として考えてみる!
- ページタイトルを決定したら、流れに沿うように大見出し、小見出しを決定!
- キーワード候補からトップページ、カテゴリー化、記事数を決定し作成する。
一連の作業の流れで解説していますが、順番に決まりはありません。
キーワード・プログラム・サイトコンセプトは三位一体なので、一つ決まれば他の2つも同時に決まります。
もしもキーワード・プログラム・サイトコンセプトが決まらないのなら、
どれかがまだ調査不足ということです。
まず1サイトを粘り強く作成してみること
初めのうちは調査することばかりのため、
- こんなキーワードで大丈夫?
- ライバルサイトがたくさんあるから不安……。
- アクセスがまったくないけど、本当に稼げるの?
などと疑心暗鬼になってしまいますが、その気持ちはよく理解出来ます。
私も初めてWebサイトを運営した時は、同じ気持ちでした。
ですが作成し終えてみると、ポツポツといろんなアクセスがくるようになります。
もちろん全然ダメなサイトが出来ることもありますが、いきなり報酬が発生するサイトが出来ることもあり、結果は色々です。
Webサイトの運営は本当に地味な作業の連続です。しかし、やればやった分、必ず報酬として戻ってきます。
作成段階にいる方は、途中で諦めず、まずは1サイトの完成まで粘ってみてください。