WordPressに導入しておきたいおすすめプラグイン11選
WordPressには、記事を簡単に更新したい、Webサイトやブログのセキュリティ対策を万全にしたいなど、さまざまなニーズに合わせたプラグインがあります。
この記事では、WordPressでWebサイトを作成する方に向け、作業の効率化やWebサイトの利便性向上におすすめのプラグインを11個ご紹介します。
インストール方法やプラグイン導入の際の注意点もお伝えするので、あわせて確認してみてください。
WordPressのプラグインとは
プラグインは、WordPressの機能を拡張するためのツールです。プラグインのインストールによって、WordPressの既存機能やテーマ設定だけでは足りない機能を追加できます。
WordPressは、利用者が目的に合わせて自由に利用・改変できるオープンソースのソフトウェアのため、インストール直後は最低限の初期プラグインしか入っていません。Webサイトに必要な用途に応じてプラグインをインストールすると、さまざまな機能がプログラミングの知識がなくても簡単に導入できるようになります。
プラグインのインストールによって、次のような機能が追加できます。
- 文字サイズの変更や装飾、表の挿入
- SEO(検索エンジン最適化)対策
- セキュリティ対策
ほかにも問い合わせフォームの設置、サイトマップの作成など、プラグインを利用するとさまざまな機能が追加できます。
WordPressに導入したいプラグインを目的別に紹介
それではWordPressに導入しておきたいプラグインを目的別に紹介していきます。
ライティングに便利なプラグイン
Advanced Editor Tools(TinyMCE)
Advanced Editor Tools(TinyMCE)は、WordPressの記事編集画面のツールバーをカスタマイズして記事の投稿や編集を容易にするプラグインです。WordPressのバージョン5.0以前から使われていたクラシックエディタとバージョン5.0から搭載されたブロックエディタの両方に対応しています。
このプラグインを導入すると、さまざまな編集操作をツールバーのアイコンをクリックするだけで簡単にできるようになります。例えば、次のような機能が利用可能です。
- テキストの書式変更
- フォント指定、フォントサイズ変更
- アンダーラインを引く
- 背景色
- 入力を元に戻す
- テーブル(表)の挿入・編集
- ソースコードの挿入
また、使わない機能は非表示にできるほか、使用頻度に応じてアイコンを並べ替えることもできます。Advanced Editor Tools(TinyMCE)をインストールすると、 HTMLやCSSなどプログラミング言語の知識がないサイト運営初心者でも記事の投稿・編集が楽になるでしょう。
Table of Contents Plus
Table of Contents Plusは、記事本文中のh2、h3といった見出しタグを自動で抽出し、目次を作成するプラグインです。目次があると、読者が見出しから記事に書いてある情報を把握しやすくなるため、サイトを訪問するユーザーの利便性の向上につながります。
ただし、WordPressのテーマ設定によっては、目次が自動で生成されることがあります。その場合はTable of Contents Plusは不要なため、インストール前にプラグインの機能の重複がないか確認しましょう。
デザイン・レイアウトに役立つプラグイン
TablePress
TablePressは、表を簡単に作成できるプラグインです。プラグインの設定画面の中で表が作れるため、tableタグを自ら記載する必要がありません。
Webサイトで複数の商品の料金やスペックなどを一覧表としてまとめて記載する場合に便利なプラグインです。表形式で情報を整理して表示すると、読者の記事の理解を促すことにもつながります。
WP Multibyte Patch
WP Multibyte Patchは、日本語表記の不具合を防ぐためのプラグインです。WordPressは英語表示を基本としたソフトウェアのため、日本語のひらがなや漢字を使うと文字化けなどの不具合が発生してしまう可能性があります。
WP Multibyte Patchを利用すると、メール送信やアップロードしたファイル名などの文字化けを防ぐことができます。
Word Balloon
Word Balloonは、会話風の吹き出しを表示できるプラグインです。吹き出しやアバターのデザインが豊富に用意されており、Word Balloonを利用して記事中に吹き出しを入れると、記事の注目してほしい点に読者の目を引きつけられます。
また、会話形式のデザインを用いることで、記事の雰囲気が柔らかくなり、読者がテンポよく文章を読む助けにもなります。
アバターをサイト運営者の似顔絵などにすると、読者に親しまれやすいWebサイト作りにもつながります。ただし、吹き出しを多用すると、記事の注目してほしい情報がぼやけてしまうので、使いすぎないように注意しましょう。
Webサイトの表示速度の改善に役立つプラグイン
EWWW Image Optimizer
EWWW Image Optimizerは、画像を圧縮化できるプラグインです。画質をあまり変えることなく画像を圧縮・軽量化し、ページの読み込み速度を高速化します。
画像は文字に比べてファイル容量が大きいため、Webサイトは画像を挿入すればするほど、ページの表示速度が遅くなります。ページの表示速度が遅いと、読者がサイトから離脱したり、検索エンジンの評価が下がったりする原因になります。
EWWW Image Optimizerを利用して画像を圧縮し、ページの表示速度が改善できると、サイトの離脱率低下や検索エンジン最適化(SEO)対策にも役立ちます。
SEO対策(検索エンジン最適化)に役立つプラグイン
XML Sitemap & Google News
XML Sitemap & Google Newsは、XMLサイトマップを作成し、Googleにクロールとインデックスを促すためのプラグインです。
Webサイトで公開した記事は、検索エンジンにインデックスされなければ、検索結果に表示されません。XML Sitemap & Google Newsを利用し、新規記事の公開や記事更新をGoogleに伝えましょう。
ただし、WordPress 5.5から標準機能としてXMLサイトマップが生成されるようになっています。本体機能として実装されているので、プラグインを必要としません。
しかし、WordPress本体が作るXMLサイトマップは優先度やURL単位のページ除外・追加ができないなど、詳細な設定ができません。SEO対策を踏まえ、細かい設定ができるプラグインを導入しておきましょう。
なお、XML Sitemap & Google Newsは、WordPressの標準機能であるサイトマップを自動で無効化します。
Broken Link Checker
Broken Link Checkerは、自分のサイトに貼った外部サイトのリンクのリンク切れを自動で検知するプラグインです。
外部リンクの貼り間違い、リンク先のページ削除などによって、Webページに張ったリンクの遷移先にアクセスできないと、ユーザーの利便性を損なうことにつながります。
また、検索エンジンのクローラーのサイト内の巡回を止めてしまうため、SEO(検索エンジン最適化)において悪影響を及ぼす可能性もあります。
Broken Link Checkerを入れておくと、プラグイン内で簡単にリンク切れを発見・修正できるようになるため、Webサイト内すべてのリンクをひとつずつチェックする時間や手間を省けます。
セキュリティ対策
Akismet Spam Protection(Akismetスパム保護)
Akismet Spam Protection(Akismetスパム保護)は、記事へのスパムコメントを自動で削除するプラグインです。スパムコメントとは、記事の内容に関係ない宣伝や誹謗中傷に関するコメントを指します。
記事とは関係ないスパムコメントによって、読者からのコメントが埋もれてしまうなどの問題があるため、スパムコメントは一つずつ削除しなければなりません。
しかし、コメントが来るたびにスパムか判断するのは時間がかかるため、自動で判別・削除するプラグインを利用すると管理の手間が省けます。
BackWPup
BackWPupは、サイトの情報や設定のバックアップをするためのプラグインです。
WordPressを利用していると、類似機能のプラグインの競合やテーマ変更の際にデータを消失してしまうことがあります。このデータ消失のリスクを回避するため、記事だけでなくサイト自体のデータのバックアップが必要です。
BackWPupを導入すると、定期的に自動でバックアップを取れるほか、自動バックアップのスケジュールを自由に設定できます。
Webサイトの利便性を高めるプラグイン
Contact Form 7
Contact Form 7は、Webサイトに問い合わせフォームを設置するためのプラグインです。Webサイトやブログ運営で必須ともいえる問い合わせフォームを簡単に導入できるほか、自動返信メールやサンクスページの設定もできます。
Contact Form 7が生成するショートコードを挿入するだけで、固定ページへの問い合わせフォームの設置が可能です。
また、操作や設定に関する日本語の情報が豊富にあることも特徴です。公式サイトのFAQで疑問が解決できたり、WordPress内に質問窓口があったりなど、サポート体制も充実しています。
プラグインのインストール方法
WordPressのプラグインをインストールする方法についてご紹介します。ここでは本記事でご紹介する「Table of Contents Plus」をインストールしてみましょう。
まずは、WordPressのダッシュボードにある左メニューの「プラグイン」にカーソルを合わせ、「新規追加」をクリックします。
プラグインの追加画面が表示されたら、インストールしたいプラグインの名前(今回はTable of Contents Plus)を右上のキーワードボックスに入力して検索します。
インストールしたいプラグインが表示されたら、「今すぐインストール」をクリックします。
インストールされると、「有効化」のボタンに変わりますので、有効化ボタンをクリックしましょう。これでプラグインのインストールは完了です。
左メニューにある「プラグイン」から「インストール済みプラグイン」をクリックし、インストールしたプラグインが有効化されているかを確認しましょう。「無効化」と表示されていれば有効化されています。
なお、インストールしたプラグインが不要になった場合、「無効化」したあと、「削除」をクリックすれば簡単にアンインストールが可能です。
プラグイン導入における5つの注意点
WordPressを簡単にカスタマイズできる便利なプラグインですが、新たにインストールすると不具合が発生する可能性があります。プラグイン導入による不具合を回避するために注意したい点をお伝えします。
なお、プラグインのインストールによる不具合に備え、忘れずにWordPress のバックアップを取っておきましょう。
1:必要以上にインストールしない
プラグインは、必要以上にインストールしないようにしましょう。たくさんのプラグインをインストールすると、Webサイトの表示速度が遅くなったり、プラグインが正常に作動しなくなったりする場合があるからです。
類似した機能のプラグインを複数インストールして有効化すると、プラグインの類似機能の競合が発生して、どちらも正しく作動しなくなる可能性があります。この場合、不具合が起きても、問題の発生源であるプラグインの特定が難しくなってしまいます。
使用しているWordPressのテーマ、レンタルサーバーの環境などにもよりますが、プラグインのインストール数は10~15個までにしておきましょう。
2:長期間更新されていない・互換性がないプラグインは選ばない
長期間更新されていないプラグインは、サイトの運営にあたって不具合が起きる可能性があるため、インストールしないようにしましょう。
プラグインの最終更新日は、WordPressのプラグイン新規追加画面で確認できます。
最終更新日が数週間から数ヶ月前程度であれば問題ありません。しかし、最終更新日が3年以上前のプラグインの場合、かつての技術や機能が現在のWordPressのバージョンやテーマの仕様にあわず、不具合やセキュリティトラブル発生の原因になります。
更新日が古いプラグインを利用すると、パスワードなしでWordPressにログインができてしまい、Webサイトの情報漏洩につながるおそれもあります。長期間更新されていないプラグインのインストールは避けてください。また、最終更新から時間がたっているプラグインがあれば、削除して代替プラグインを探してみましょう。
3:プラグインを定期的にアップデートする
プラグインのインストール後は、定期的にアップデート(更新)をしましょう。アップデートを怠ると、セキュリティに脆弱性の問題が発生したり、プラグインが正常に動作しなかったりする原因になります。
プラグインはバージョンアップが実施されると、WordPress管理画面のプラグインの項目に更新通知が表示されます。更新通知である赤色のアイコンが表示されていたら、該当のプラグインをできるだけ早くアップデートしましょう。
4:不要なプラグインは削除する
不要になったプラグインは削除しましょう。使用していないプラグインは無効化していても放置すると、プラグインの脆弱性を狙って不正改ざんや悪意のある攻撃を受ける可能性があります。プラグインの数が多いとサイトの動作も遅くなるため、使わなくなったプラグインは削除することが大切です。
5:テーマとの相性を確認する
WordPressのテーマによっては、プラグインとの相性が悪く、機能が重複して不具合が起きる可能性があります。使用中のWordPressのテーマとの互換性がないプラグインは、インストールしないようにしましょう。
WordPressのプラグイン新規追加画面に互換性の有無が表示されるので、プラグインをインストールする前に確認してください。