「Shopifyのクーポンってなに?」
「Shopifyでのクーポン発行方法、使い方を知りたい」
このような疑問を解消します。
ShopifyでECサイトを始めた方、Shopifyに乗り換えた方に向けて、今回はShopifyでのクーポン発行方法、メリットとデメリット、クーポンと相性の良いアプリを解説していきます。
本記事を参考にすると、Shopifyクーポンの良し悪しを理解して発行をすることで、新規顧客・リピーターの獲得につながります。
既に理解している方は、最後の方にクーポンと相性の良いアプリについても解説しているので、ご覧ください。
クーポンとは
クーポンとは、「切り取って使う金券」を意味しています。イメージしやすいものは、チラシに付いている割引券です。100年以上前から取り入れられている定番の販売促進方法です。
ECサイト上ではディスカウントコードとも言われており、特定のキーワードを入力することで、割引を受けることができます。
昨今ではデジタルデバイスの普及、EC化率が上昇していることもあり、オンラインで利用できるクーポンやディスカウントコードを目にする機会が増えています。
クーポンの活用事例については下記記事で紹介しています。
Shopifyのクーポン機能とは?
世界175か国、100万店舗以上が導入されているECプラットフォームShopifyでは、簡単にクーポンを発行することができます。
利用者は発行されたクーポンコードを購入画面で入力することで、通常価格より低価格での商品の購入が可能です。そのため、お客様にお得感を感じてもらうことができます。
クーポンの発行に費用は掛かっていないので、お客様がクーポンを使用しなかった場合はもちろん自社に損失が出ることはありません。
Shopifyでクーポンを適用するメリット&デメリット
Shopifyでクーポンを適用するメリットとデメリットを把握しておきましょう。
- かご落ち防止に繋がる
- 在庫の調整ができる
- 新規顧客の獲得ができる
- お客様一人あたりの購入金額や回数を増やせる
Shopifyでクーポンを適用するメリット4つ
- 罰金が発生する可能性がある
- 安売りの印象がつく可能性がある
Shopifyでクーポンを適用するデメリットと注意点の2つ
順番に解説していきます。
Shopifyでクーポンを適用するメリット4つ
- 1.かご落ち防止に繋がる
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かご落ちとは、お客様が商品をカートに入れたものの、決済前にECサイトを離れてしまうことを言います。
かご落ちは、世界のECサイトで平均69.57%も起こっています(参考:41 Cart Abandonment Rate Statistics)。Shopifyに限らず、ECサイトを運営するうえで、かご落ちを減らすことは重要なポイントです。
決済前にECサイトを離れる理由は様々ですが、その一つに対象となるクーポンが配布されていないか確認するために離脱されるお客様もいます。
そういった方に対して、ECサイト閲覧時にクーポンを表示させたり、予め配布しておくことで離脱を防ぐことができます。
- 2.在庫の調整ができる
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季節ものや商品入れ替え時など売り切りたい商品がある時に、クーポンを発行することで、効率的に商品在庫を少なくすることができます。
- 3.新規顧客の獲得ができる
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誰しもクーポンをきっかけに「お得だし買ってみよう」という気持ちになったことはあるのではないでしょうか。割引や商品引換などができるクーポンを発行することで、新規顧客獲得につなげることができます。
また、クーポンをきっかけに新規顧客を獲得できるだけでなく、ファン(リピーター)につながる可能性もあります。
- 4.お客様一人あたりの購入金額や回数を増やせる
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お客様が購入する度にクーポンが配布されるような仕組みにしておけば、客単価や回数を増加させることができます。
また、有効期限や配布人数を制限したクーポンを発行すると、クーポンの使用率を高めることができます。Shopifyのクーポン機能では、以下のような条件を設定することが可能です。
- 使用期限を指定
- 対象商品を指定
- 金額(2,000円以上購入など)を指定
クーポン機能で設定できる条件
条件によってクーポンの使用率は大きく変化します。そのため、過去の顧客データをベースにどのようなクーポンを発行するべきなのか戦略を立てることが重要です。
リピーターの購入回数や購入金額が増えることは、直接的な売上につながります。リピーター向けのクーポンを発行することもオススメです。
Shopifyでクーポンを適用するデメリット
- 1.法律違反により措置命令が行われる場合がある
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過剰な景品やクーポンのばらまきによって消費者が不利益を被ることを防ぐために、『景品表示法』という法律により、正しい景品類の最高額の制限や、品質・内容・価格等の正しい表示が定められています。
違反した場合は措置命令が行われ、措置命令に対して違反や報告拒否・虚偽の報告を行った場合には罰金の可能性もあります。クーポン毎に割引する金額はもちろんですが、適用される条件、有効期間を分かりやすい箇所に明記し、利用者が正しく、良いものを購入できるように注意して発行しましょう。
- 2.安売りの印象がつく可能性がある
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クーポンの発行を頻繁に行うことで、お客様が通常の商品価格を高いと感じてしまう可能性があります。クーポンを発行しないと売れないという状況に陥ってしまうと、そこから脱却することは困難になります。
クーポンの発行目的、時期やターゲット、目標とする購入数は何回なのかなどを明確に定めることで、クーポン価格に慣れさせないようにすることが大切です。
その他、クーポンの内容や配布頻度・方法などを変えることも必要です。
Shopifyクーポンの発行方法
- クーポンを作成する
- クーポンを入力する
- クーポンのタイプを選択する
- クーポンを適用する商品を設定する
- クーポンの発動条件を設定する
- クーポンを使えるお客様の範囲を設定する
- クーポンの使用制限を設定する
- クーポンの有効期間を設定する
Shopifyクーポンの発行方法は、以下の8手順になります。
画像付きで詳しく解説していきます。
1.クーポンを作成する
Shopifyにログイン後、管理画面左にある「ディスカウント」を選択して、画面真ん中にある「クーポンコードを作成する」を選択後、右上にある「ディスカウントを作成する」からクーポンコードを作成します。
「ディスカウントを作成する」をクリックした場合は、「クーポンコード」と「自動ディスカウント」の2つの選択肢が出てくるため、「クーポンコード」を選択してください。
2.クーポンを入力する
クーポンを任意または自動で作成します。自動で作成する場合は、右上の「コードを生成する」で作成可能です。ここに入力したものがクーポンになるので、お客様向けのテキストを入るようにしましょう。
3.クーポンのタイプを選択する
次に、作成したいクーポンのタイプを選びます。次の4タイプから選択ができ、クーポンのタイプによって、「ディスカウントの価格」を設定できます。ここでは、Percentage(割合)の場合で進めていきます。
- Percentage(割合)
- Amount(定額)
- Free Shipping(送料無料)
- Buy X Get Y(Xを買うと、Yが無料)
4.クーポンを適用する商品を設定する
ディスカウント価格入力後、クーポンを適用する範囲を、『すべての商品・特定のコレクション・特定の商品』の3項目から選びます。
商品ごとに別の条件を設定したクーポンを作成したい場合は、特定のコレクションまたは特定の商品を選択してください。
5.クーポンの発動条件を設定する
クーポンが機能する最低条件を、『なし・最低購入額・最低購入数量』から選択します。
6.クーポンコードを使用できるお客様の範囲を設定する
クーポンが利用できるお客様の条件を、『全員・選択したお客様のグループ・特定のお客様』から選択します。
『選択したお客様のグループ』は、新規顧客、リピーター、国や地域を選択できます。
『特定のお客様』は、氏名とメールアドレスが分かっているお客様を個別で選ぶことができます。
7.クーポンの使用制限を設定する
チェックを入れなかった場合、回数が無制限のクーポンを発行することができます。
8.クーポンの有効期間を設定する
クーポンの利用日から終了日まで指定することが可能です。
説明してきた項目が入力できたら、右下にある「クーポンコードを保存する」をクリックすると、クーポンの作成は完了します。
Shopifyで発行できるクーポン
Shopifyで発行できるクーポンは以下の4つです。
- Amount(定額)
- Percentage(割合)
- Free Shipping(送料無料)
- Buy X Get Y(Xを買うと、Yが無料)
それぞれ特徴が異なります。順に解説していくので、参考にして発行してみましょう。
1.Amount(定額)
定額指定のクーポンです。割引率を設定することはできません。300円と設定した場合、一律300円で割引します。
注意点としては、越境ECの場合だと、国によって300円が変動するため、金額が把握しづらい点です。クーポンの使用率を下げてしまい、機会損失をする可能性があるので、分かりやすいところに料金表を記載しておくと良いかもしれません。
最低購入金額やリピーターなど特定の条件を指定することも可能です。
2.Percentage(割合)
Percentageでは商品の購入金額に対して何割引にするか設定できるクーポンです。購入金額が高いほど割引される金額も増えていくため、顧客一人あたりの購入金額を増やすことができます。
3.Free  Shipping(送料無料)
Free Shippingは送料無料のクーポンです。送料の高い地域にいる方の購入を促進できます。さらに適用条件に最低購入金額を入れることで、単品の購入を検討していたお客様に対し、複数商品の購入を促すことができます。
一方で、お客様の購入金額が大きくなるほど、EC運営側が負担する送料も大きくなってしまうことが懸念されます。
その場合、クーポンの詳細設定にある『SHIPPING RATES』から、指定の金額以上は適用されないように設定することができます。
4.Buy X Get Y(Xを買うと、Yが無料)
特定の商品Xを買うことで、別の商品Yが無料や割引になるクーポンです。在庫を減らしたい商品がある際に非常に効果的です。季節やイベント関連の商品で発行するのがベストです。
アパレルブランドで良く見られますが、最近では、コンビニエンスストアでも見られています。例えば、飲物Aを購入したら新発売の飲物Bが無料で付いてくるといったものです。
Shopifyでクーポン作成した後に活かせるアプリ
クーポンを発行したのは良いものの、使用してくれるお客様がいなければ利益に繋がりません。そこで、Shopifyでクーポンを発行した後に、利用と集客を促してくれるアプリを4つ紹介します。
- Privy
- Pop‑Up Window
- ReConvert Upsell & Cross Sell
クーポンの利用を促すアプリ
- まるっと集客
集客を促すアプリ
クーポンの利用を促すアプリ
- Privy
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Privyは、お客様が離脱するタイミングで、ポップアップやルーレット式にてクーポンを表示させます。離脱する時に、クーポンを表示させることで、かご落ちを防ぐことができます。
- Pop‑Up Window
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Pop‑Up Windowは、クーポンをポップアップで表示してくれるアプリです。 メルマガサービス(クラビヨ、Mailchimp)と統合することができるため、お客様をリピーターに繋げることができます。
- ReConvert Upsell & Cross Sell
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ReConvert Upsell & Cross Sellは、注文完了ページ(サンクスページ)をカスタマイズできるShopifyアプリですが、クーポンにも活かすことができます。
注文完了ページ(サンクスページ)にポップアップでクーポンコードを表示して、別商品を購入するきっかけを作ることができます。クーポンの取り組み以外にも、購買データを参考にお客様に合う商品をオススメしたり、SNS拡散、公式SNSのフォローへの誘導などができます。
集客を促すアプリ
クーポンは使ってくれるお客様がいないと成り立ちません。そこで、集客を促進するアフィリエイトのアプリを紹介します。
まとめ
いかがでしたでしょうか。Shopifyクーポンの使い方や発行方法、活かせるアプリなどについて解説しました。
効果のあるクーポン発行の施策は、新規顧客の購入を促します。既存顧客に対してはリピート購入を勧めてファン化を促進していくことが可能です。
最後に紹介した通り、Shopifyにはクーポンの使用を促すアプリが存在します。上手く利用して、売上、利益を向上していきましょう(乱用は注意です。)。
A8.netでは、クーポン活用についてさらに詳しく資料にまとめています。
効果のある配布方法や、クーポン発行の取り組みによる効果を含む活用事例など、クーポン施策で活かせるヒントが凝縮されています。ぜひご覧ください。