今、私たちの生活の周りには様々なインターネットサービスが普及し、多くの商品が簡単に手に入るようになりました。
ファッション商品もそれは例外ではなく、店舗に行かずしてネットで洋服を購入するようになった方も多いのではないでしょうか。
実はファッションジャンルはアフィリエイト広告では非常に多くのプログラムが展開されています。
このコラムはファッション商品を取り扱うEC担当者向けに、掲載されるメディアの特徴、ファッションジャンルでのアフィリエイト広告成功の秘訣を紹介しています。
「ファッションジャンルにおけるアフィリエイト広告の運用方法を知りたい」
「アフィリエイト広告で自社のファッション商品がどのように掲載されるのか気になる」
といった方はぜひご覧ください。
ファッションジャンルとアフィリエイト広告の関係性
アフィリエイト広告とは
アフィリエイト広告とは、WEB広告と言われるプロモーション方法の1種です。
メディア(=媒体、アフィリエイター)が作成したブログや比較サイト、SNSなどに掲載されている広告をクリックしたのち、広告主サイトのサービス・商品に対し申込み・購入といった特定のアクションを行うことで成果が発生します。広告主はその成果に応じてASP経由でメディアに報酬を支払う流れとなっています。
アフィリエイト広告は、「成果報酬型」で「第三者訴求」ができるインターネット広告です。
広告の表示やクリックではなく成果報酬型の課金形態となるため、コストをコントロールした運用が可能です。そのため知名度の高い大手企業のサービスから、リリースして間もない新サービスまで、幅広い広告主にとって導入しやすい広告といえます。
ファッションジャンルにおけるアフィリエイト広告
弊社A8.netでは、現在400以上のファッションプログラムが稼働しています。(2022年9月時点)
プログラムの内容は、下記のように多岐に渡って展開されており、アフィリエイト広告への新規出稿の問い合わせも多く頂いています。
- 通販サイト
- いわゆる一般的な洋服のECサイト
- 小物通販サイト
- 腕時計や財布、アクセサリーなど小物系に特化した
ECサイト - ファッションレンタル
- 洋服を一定期間レンタルするサブスクリプション
サービス - ファッション買取
- 洋服の宅配買取りサービス
※上記は一例です。
中でも洋服のECサイトは堅調に売上を獲得しており、昨今のコロナ禍においてもインターネット上で買い物が完結できる点は追い風となりました。またファッションレンタルというサブスクリプションサービスも登場し、ファッションは「買う」「借りる」の使い分けができる生活スタイルが浸透しつつあります。
成果報酬の特徴としては、主に通販サイト系は「購入◯%」のような定率型が多く、ファッションレンタル、買取といったサービス系は「新規会員登録◯円」「査定完了◯円」のような定額型が一般的となっています。
ネットショッピング頻度増加の背景
インターネット総合ショッピングモール「Qoo10」の運営元であるeBay Japan合同会社が全国の20代~30代の会社員男女500名に実施した調査によれば、女性回答者250名の7割がコロナ禍のネットショッピング利用頻度が増えたと回答しています。
この背景には外出自粛の影響で実店舗で洋服を購入する機会が減った分、ネットショッピング利用者の裾野が広がったことが考えられます。今まで洋服は実店舗のみで買っていた人にネット購入という新たな選択肢が増えたことで、企業としても販売チャネルを拡大して訴求できるようになりました。
一方でネット購入時には実際の商品を手に取って確認できないため、購入者の口コミや評価がより重視される傾向があります。ユーザーのネット購入を後押しするにあたり、アフィリエイト広告による第三者訴求は非常に相性がよいといえます。
ファッションジャンルで主に掲載されるメディア
では具体的にアフィリエイト広告ではどのようにファッションジャンルが掲載されているのでしょうか。ここでは主な掲載メディアをまとめました。
大手キュレーションサイト
キュレーションサイトとは特定のテーマにしぼり、1つのサイトに複数のカテゴリ情報をまとめて整理したサイトです。「まとめサイト」とも呼ばれます。
大手キュレーションサイトは、例えば30代の女性をターゲットに「ファッション」「コスメ」「ダイエット」などファッション以外のカテゴリも網羅しているケースも多く、雑誌の出版社など法人が運営していることもあります。
掲載メディアの中でも圧倒的に記事流入数が多いことが特徴で「30代 ファッション」など検索ボリュームの大きいキーワードでの集客を行っています。20〜30種類の商品を1つの記事で比較した記事やスタイリングの診断などバラエティに富んだ情報が読みやすくまとめられています。
また通常の記事掲載以外にも、サイトのトップやサイド部分にPR枠を設けていたり、サイト会員になっているユーザーに対してメルマガを配信できるメディアなどもいるため、ASP(アフィリエイト広告配信事業者)担当者と相談しながら掲載交渉するのがよいでしょう。
ファッションサイト
ファッションサイトは、ファッションのみのカテゴリに限定してコンテンツを展開しているサイトです。
大手キュレーションサイトよりも更に掲載カテゴリを絞っているため、出勤時、子育てなど生活スタイルや着用シーンに合わせて細かく紹介されています。また、アイテムの紹介だけでなくファッションレンタルや買取りサービスに関する情報発信なども行っています。
また、ワンピースやドレスなどアイテムごとの解説も豊富に用意しているため、欲しいアイテムが決まりつつあるユーザーへ訴求し、より購買意欲の高い層に対して情報発信することができます。
ファッションサイトにおいても法人運営しているケースは多く見られますが、個人運営の比較サイトもしばしば見られるようになります。
個人の比較サイトでは「〇〇 サイズ 選び方」「〇〇 似合わない」といったロングテールキーワード、ニッチキーワードなどから集客を行っています。より消費者の目線に立ったトピックでおすすめ商品や解決策を提示することで、購買意欲の高いユーザーを集められることが大きな強みです。
特化型メディア
特化型メディアは腕時計や財布、アクセサリーなど、小物系のみを扱っている専門サイトです。
一見ニッチな市場にも思えますが、特化型メディアに訪れるユーザーは「すでに買うこと自体は決まっていて、買うものを比較・検討している」ことが多いため売上に繋がりやすい傾向があります。また個人メディアも多く参入している領域となるため、1つの掲載媒体に縛られないアフィリエイト広告の得意分野でもあります。
主な掲載内容としては使い勝手や安さなどのカテゴリ別のランキング記事や、1商品のレビュー記事がメインとなります。商品の質感やデザインなど細かいポイントに沿った解説は個人メディアならではの強みであり、ユーザーが購入する際の最後のひと押しに役立っています。
個人ブログ
ファッション関連のアフィリエイト広告では個人ブログでの掲載も多く見られます。個人ブログはこれまで紹介したサイトとやや異なり、ブログを書いている本人の「個」の要素を推し出した内容となっています。
例えば、小柄で洋服のサイズが見つからないユーザーに対し、同じ悩みを持っているブロガーが身体的特徴に合わせたおすすめの洋服ブランドやアイテムを紹介することで着用した際のサイズ感や着こなしをより具体的にイメージできるようになります。
またこのような個人を推し出したファッションサイトの場合、ユーザーがブロガーのいちファンとなることがあります。数万〜数十万単位のSNSのフォロワーを持っているインフルエンサーの場合は検索流入だけでなくSNSからの流入も期待できるので、ぜひ掲載交渉してみましょう。
SNSメディア
SNSメディアとはその名の通りSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)からの集客経路を主としたメディアを指します。
SNSメディアも同様に個人・法人問わず様々なファッション向けアカウントが存在していますが、SNSでの個人アカウントはブログよりも更に細分化されたカテゴリに特化しているケースが見られます。具体的な例は下記です。
- 低身長やぽっちゃりなど一般的な身体的特徴
- 「ストレート」「ウェーブ」など骨格的特徴
- プチプラ、韓国ファッションなど商品的特徴
- OL、オフィスカジュアルなどビジネス的特徴
- 「イエベ」「ブルベ」などパーソナルカラー的特徴
特にファッションジャンルにおいてはアカウントごとに明確にテーマが分かれていることが多いため、掲載したいメディアを指定すればピンポイントに見込み客のフォロワーに訴求することができます。
有力メディアに対しては、広告主が別途クーポンコードを配布して集客を強化したり、コラボ動画を作成して公開するケースなどもあります。具体的な掲載箇所やおすすめの商材などは下記コラムで詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。
ポイントサイト
ユーザーはポイントサイトを経由する以外普段のネットショッピングと変わらずに利用できるため申込みハードルが低いことが特徴で、広告主はポイントサイトを通じてユーザーにサービスを認知してもらうことができます。中には数百万単位の会員を保持しているポイントサイトもあり、会員がそのまま広告主のユーザーとなる可能性があります。女性会員の比率が高いことが多いですが、男女比があまり変わらないポイントサイトもあります。
ファッションサイトの場合、ECサイト側でポイント付与をしていることが多いですが、ユーザーが受け取るポイントはポイントサイト側から付与されるものなので、ポイントサイトとECサイトでポイントの二重取りも可能となります。この点も独自の集客力に繋がっています。
ポイントサイトもSNSと同様に検索流入ではない集客経路のため外部影響を受けにくく、掲載〜獲得までの期間も比較的短めであることもメリットと言えます。
ファッションアフィリエイト成功の秘訣
ポイントサイトに掲載する
最も直接的な方法にはなりますが、やはり有力なメディアに掲載するのは売上に繋がりやすくなります。弊社A8.netのデータをお伝えすると、特にポイントサイトは多くのファッション系プログラムで獲得実績を作っています。
GMOリサーチ株式会社のレポートによれば、「ネットショッピングでよく購入する商品」に関する質問に対し、男性よりも女性の方が衣料品・下着を上位に挙げています(男性:20.3%、女性:37.5%)。
そのため女性向けのユーザーを確保しているポイントサイトは売上に繋がりやすい傾向があります。掲載先の候補にはまず入れておくことをおすすめします。
ポイントサイトの中にはポイントサイト内の案件として掲載する以外にも、個別記事を作成したり動画を作って訴求してくれる場合もあります。ファッション用品で個別訴求を依頼する場合、商品提供はほぼ必須となるので準備しておくとよいでしょう。
メディアに体験してもらう
アフィリエイト広告の強みは第三者であるメディアが消費者目線の口コミや感想を発信できることにあるため、メディアに商品を体験してもらうことがコンテンツの信憑性を高めます。
まずはメディアに商品を使ってもらい、サイズ感や着心地、色味など商品の良さを実際に感じてもらいましょう。具体的な施策は以下が挙げられます。
- お試しクーポンを配布する
- 有力メディアへ商品提供を行う
- セルフバック(自己アフィリエイト)メディアに掲載する
-
レビュー募集プログラム(A8.net独自サービス)に掲載する
※レビュー募集プログラムとは、A8.netがメディア会員様向けにレビュー希望プログラムをまとめた特集ページです。詳しくは上記テキストリンクをご覧ください。
ファッションジャンルの場合、より多くのメディアに利用してもらう場合はお試しクーポンの配布がおすすめです。「メディア会員限定クーポン」としてクーポンコードを発行してメディアに共有し、利用を促しましょう。
またインフルエンサーなどSNSメディアへの商品提供も認知拡大として有効となるでしょう。インフルエンサーの選び方、依頼方法については以下のコラムでご紹介しています。ぜひご覧ください。
「マッチングリスク意識」を減らす
私たちは普段何かを購入しようとする際、「この商品が自分に合わなかったらどうしよう」といったリスクを考えます。この心理状態をマッチングリスク意識と呼びます。
マッチングリスク意識は初めて購入する商品や金額が高い商品ほど強く働きます。ファッション商品の場合ほとんどが初めての購入となるため、企業側でもなるべくマッチングリスク意識を軽減させる必要があります。下記のような方法が有効です。
- 質感や色味など商品の細部が分かる写真を掲載する
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生地の接写、照明色の調整、着用写真などでイメージを膨らませる
様々な角度の写真を掲載することで購入後のギャップを埋める - 試着サービスを設ける
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購入前の商品の試着サービスを設けることで不安感を払拭する
送料負担の懸念がある場合はバーチャルフィッティング機能の実装
もしくは適正サイズ診断などのコンテンツを追加する方法もあり - 返品交換OKにする
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購入後の商品に対し返品、サイズ交換を受け付ける
タグを残す、1週間以内の返品など条件を設定しておくとトラブルを回避できる
商品を個別紹介できるようにする
ファッション商品の場合、ECサイト内で複数商材を扱っているケースも多いでしょう。商品数が多ければメディアが紹介したいと思う商品も十人十色です。
ASPの中には商品リンク※という機能がついており、この機能を開放するとメディアは自身のサイトから直接ECサイト内の個別商品ページに遷移させることが可能となります。商品に興味を持ったユーザーをスムーズに購入へ後押しすることに役立つため、取扱商品が多い場合は是非検討してみましょう。
セールやキャンペーンの周知を行う
特に衣料品を扱っているECサイトの場合、シーズンごとのセールや年末セール、福袋やクリスマス特集など特定期間でのキャンペーンなどを設けている場合も多いでしょう。
上記のような購買につながる情報は随時メディアに周知していきましょう。シーズンセールや特定日でのセールなど定期的なサイクルが決まっていれば、需要期のタイミングに合わせてコンテンツの調整をしやすくなるので、メディアの活性化が期待できます。
セールで値引きされている場合、消費者は値引き前の金額を確認します。「通常価格5,000円から30%OFF!」などの表示は誰しも見たことがあるでしょう。
人は最初に掲示された数字を基準にして、その次に掲示された数字の認識が変わるため、よりお得に感じます。これを心理学用語でアンカリング効果と呼びます。アンカリング効果は文字情報よりも数字を示すことで効果が強くなるため、ぜひ数字を押し出したアピールをしてみましょう。
特に人気の高い商品などは別でバナー素材やLPなどクリエイティブを用意しておくこともおすすめです。まずは売れやすい商品をメディアに紹介してもらい、メディアに稼げるプログラムだと思ってもらうことを意識しましょう。
ターゲットを明確にする
ファッションアイテムは自分がどんな趣味嗜好を持っているかをアピールする自己表現の方法の1つです。年齢や性別、住んでいる地域など、他の業界の商品よりもニーズの差が顕著に出るジャンルのためターゲット層を明確にしておく必要があります。
具体的な方法としてはペルソナを構成することがおすすめです。ペルソナはターゲットとなるグループの中から、職場や仕事内容など更に個人レベルまで具体的に想定した架空のユーザー像です。具体的な作成方法は下記コラムをご覧ください。
ペルソナが完成したらプログラムのPR文に明記しておくとメディアとのイメージのズレが少なくなるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本コラムでは、「ファッション」のジャンルにスポットライトを当てて、アフィリエイト広告の運用方法を紹介させていただきました。
A8.netでは多くのアパレルメーカー様やファッション通販事業者様にご登録いただいており、運用事例も含めたご紹介や、個別でのご相談も受け付けております。
まだ導入に迷っている、という方もぜひお気軽に資料請求ください。